株式会社一休

ネットワークを丸ごとアウトソース、環境変化へ即応できる環境を整備
最小限のリソースで高品位なネットワーク環境を実現する HPE GreenLake for Aruba

  • お客様プロフィール

    株式会社一休は『一休.com 』のブランドで、ラグジュアリーなホテル・旅館、レストラン、スパの予約サイトを運営しています。常に「ユーザーファースト」の想いを大切にしながら、事業を通じて「こころに贅沢」な時間を世に増やすことを目指しています。
    • 業種・業態: サービス業
    • ロケーション: 東京都
    • 導入規模: 300名以上

    ユースケース

    ネットワークを丸ごとアウトソース、環境変化へ即応できる環境を整備
    最小限のリソースで高品位なネットワーク環境を実現するHPE GreenLake for Aruba

    課題

    • ネットワークの遅延など無線LAN環境の通信品質に課題
    • 既設のネットワーク機器が老朽化、ネットワーク全体の最適化が必要に
    • WANトポロジの変更など将来的な環境変化にも柔軟に対応したい

    効果

    • 工数を増やすことなく高品位なネットワーク環境を整備
    • サブスクリプションによりネットワーク更改のコストを平準化
    • インテグレータとは異なるスピード感のある対応でビジネス展開の加速を可能に

    宿泊予約やレストラン予約事業を展開している株式会社一休では、通信品質に課題のあった社内ネットワーク環境の改善を図るべく、ネットワーク運用にかかる負担を最小限におさえながら高品質な全社ネットワーク環境の整備を実現している。そこで採用されているのが、無線LAN環境やSD-WANなど幅広いネットワークキングソリューションをサブスクリプションで利用できるNetwork as a Service(NaaS)ソリューションとしてArubaが提供している「HPE GreenLake for Aruba」だ。

    無線LAN環境での品質に課題、ネットワーク全体の最適化を目指す

    1998年に創業し、上質な宿やレストランなどのWeb予約を通して「こころに贅沢」な時間を創出するための事業を展開している株式会社一休。「一休.com」ブランドにて、国内の厳選されたホテルや旅館、貸別荘といったワンランク上の旅行体験が得られる宿泊施設や記念日などに最適な厳選された上質なレストラン、ホテルや旅館・リゾートの贅沢なスパなど、日常では味わえない上質な時間づくりを演出するさまざまなサービスを展開。“ユーザーファースト”というカルチャーを念頭に、事業成長を加速させるためのさまざまな施策に取り組んでいる。

    そんな同社では、以前から全国の拠点に無線LAN環境を整備し、日常的な業務の基盤として活用してきたが、ネットワーク品質における課題が顕在化したと語るのは管理本部 社内情報システム部 部長 荒木 佐和子氏だ。「ネットワークの遅延や切断などが発生し、現場から改善要望が挙がっていました。前回更改時はAPを更新したものの、ネットワーク機器は既設のものを活用していたため、ネットワーク全体が最適な状態とは言えなかったのです。おりしも、テレワークなど新たな働き方への移行が進み、Web会議などリアルタイムアプリケーションの活用が広がったことで、ネットワークの遅延が業務に支障をきたす場面も出てきたのです」。そこで、通信品質の改善に向けて試行錯誤を続けてきたものの、一部のネットワーク機器がすでに保守切れを迎えているなど、改善に向けた施策が図りづらい状況が続いていた。業務基盤のクラウドサービス化が進んでいたこともあり、将来的には本社集中型のWANトポロジを変更していくことも念頭に、新たなネットワーク環境への刷新を計画することになったのだ。

    ネットワーク全体を集中管理できる基盤とサブスクリプションでのコスト平準化が魅力

    当初は、インテグレータにネットワーク最適化に向けた提案を依頼したという。「我々が課題と感じていた無線LANについて部分的な改善提案は確かにありましたが、ネットワーク全体を最適化するという視点が欠けており、それだけでは解決が難しい。そこで方針転換し、運用負担の軽減につなげながら、全社的に安定したネットワーク品質が確保できる環境を求めたのです」と荒木氏。

    新たなネットワーク環境を整備する際には、無線LANを含めたネットワーク機器全体が集中管理でき、特別な環境整備をせずともモニタリングできるような環境づくりを希望したという。「以前の環境でもネットワーク越しに設定変更などは可能でしたが、機器の状態把握や設定の統合的な管理は難しい状況でした。拠点ごとに個別最適化されていたものの、統合的に管理できている状況とは言えなかったのです」と荒木氏。

    また、これまで一部メーカー保守に加入していたが、迅速な対応が可能な体制とは言えなかった。「障害把握や変更対応などスピード感のある対応が可能な体制を望んでいましたし、内部的に技術的なノウハウを保有したいということもありました」。さらに、ネットワークの集中管理を行うためには、自前で機器を設置して運用せざるを得ないが、どうしても工数がとられてしまう。できれば自前で機器を設置せずとも、安定して運用できる環境が理想的だったという。

    そこで無線LAN環境からネットワーク全体を効率的に運用できる仕組みとして複数のソリューションを検討し、Arubaが提供するNaaSソリューション「HPE GreenLake for Aruba」に注目したという。「他社のソリューションでは、管理の面で機能が絞られているものもあれば、LANとWAN双方を安定的に稼働させるゲートウェイ部分などが十分でないものも。その点Arubaであれば、クラウド上に展開するAruba Centralにて集中管理できるだけでなく、350人規模の我々にとって十分採用できる価格帯だったのです」と荒木氏。

    当初は、サブスクリプションとして利用できるファイナンスサービスが日本国内で展開されていなかったが、検討を開始してからArubaのネットワーク機器を月額費用で活用できるNaaSソリューションが登場し、費用的に平準化できる点を高く評価。「更新のタイミングで大きな投資が必要なネットワーク機器だけに、数年おきに社内稟議を行うのは大変です。HPE GreenLake for Arubaであれば、機器更改も事前に織り込んで費用計上できますし、利用期間と一致した形でコストが平準化できる。我々にとって最適なものだと考えたのです」と荒木氏。

    従来よりも支出面で安価になるわけではないものの、内部工数を割くことなくネットワーク品質を高めることが可能になる。また、機器以外のサービス環境の整備を自前で行うことを考えると、過大な投資にはならないと判断。結果として、業務上不可欠なネットワーク環境として、ArubaのHPE GreenLake for Arubaを採用することになる。

    工数を増やさず高品位なネットワーク提供、レベルの異なる迅速な対応を高く評価

    現在は、HPE GreenLake for Arubaの契約形態の1つであるIntelligent Operations (Advanced)を契約し、全社員350名ほどのネットワーク基盤として全国7拠点に対してArubaソリューションを展開。ネットワーク構成は、クラウド上にあるAruba Centralを中心に、本社にはコアスイッチやフロアスイッチを設置、各拠点にはSD-Branch Gatewayを中心にスイッチやAPを展開しており、全ての拠点合わせて50台ほどのAPを展開。また、統合認証基盤のAruba ClearPassとMDMソリューションであるMicrosoft Intuneと連携させることで、モバイルデバイスの管理も行っている。

    さらに、現場にはAruba User Experience Insight(UXI)センサーを設置しユーザ視点でのネットワーク状況がいつでも把握できる環境も整備している。「慣れていない現場にトラブルシューティングをお願いしづらいのが正直なところです。UXIセンサーによって我々主導で自動的にテスト実行できるなど、現場に負担を強いることなく迅速にトラブルへの対処が可能になりました。現場から申告が来る前に対処できるなど、非常に役立っています」と荒木氏は高く評価する。

    日々の運用については、Aruba NOC(Aruba Network Operation Center)が24時間365日のネットワーク監視を行っており、ネットワークの状況はNaaSダッシュボードからいつでも確認可能だ。また、カスタマーサクセスマネージャが参加する週1回のミーティングにて運用状況の共有から構成変更の認識のすり合わせなどを実施し、Web会議での打ち合わせやメールを含めた連絡も含め、あたかも社内の情報システム部門のように緊密な運用体制が敷かれている。「課題が発生した時は、カスタマーサクセスマネージャを中心にスイッチや無線LAN、NOCチームなどの組織をうまく調整し、迅速な解決に向けて支援いただけています」と荒木氏。また、導入時にはArubaハイタッチ・サービスを活用して電波調査を行い、最適な無線LAN環境の設計に役立てるなど、Arubaが提供するさまざまなサービスをフル活用している。

    HPE GreenLake for Arubaを活用することで、運用負荷を下げながらも現場から寄せられていたネットワークの品質改善の期待に応えることができている。「これまで手が回らなかった部分をしっかりサポートいただき、我々の工数を増やすことなくネットワークの品質向上が実現できました。高品位なネットワークの提供だけでなく、その状況を維持できる環境が整ったのは大きい」と荒木氏。これまで障害発生時にメーカーに依頼をしても即時対応は難しい状況だったが、レベルの異なる迅速さで問題解決に取り組めている状況にあるという。ネットワークの運用管理にかかるリソースを最小限にできたことで、社内向けのサービスにリソースを振り分けることができるようになるなど、新たな付加価値づくりに注力できる体制が整備できた点も見逃せない。

    機器調達の面では、Arubaから直接調達したもの以外のAruba製品もHPE GreenLake for Aruba内のサポート範囲に含まれており、同社の事情を勘案したうえでサービス設計が可能だったことも評価の1つに挙げている。「半導体不足の影響もあって一部のAruba機器を別のベンダーから調達しましたが、その領域も踏まえてサービスとして支援いただけています」。

    なお、スピード感のある対応で成長を続けてきた同社だけに、わずか3か月という短期間のうちにGoToトラベル関連でコールセンター設置が求められたことがあったが、検証機の貸与も含め同社のビジネスに寄り添ったArubaの手厚い支援に感謝していると荒木氏は力説する。「自社の成長スピードに対応できるよう、情報システム部門に対するスピード感の要求も高い。Arubaのサービスが一体感を持ってネットワーク全体を支えてくれており、ビジネスの成長にArubaが大きく貢献しています」。

    ローカルブレイクアウトを含めたWANの見直しやAruba ESPのさらなる活用に期待

    今後については、業務基盤を展開するAWSを中心に、拠点から直接アクセスするローカルブレイクアウトの環境も視野に入れながらWAN環境の見直しを進めていく計画で、トラフィックを柔軟に制御できるArubaのSD-WAN環境をうまく生かしていきたいという。また、新たな時代に対応するためのアーキテクチャとしてのAruba ESP(Edge Services Platform)においても、AIのテクノロジーを活用してネットワークの課題を解決するAIOpsやゼロトラストベースのセキュリティ環境を実現するZero Trust Securityなど、次世代のネットワークづくりに向けて活用できるものは、前向きに検討を進めていきたいと意欲的だ。

    なかでもセキュリティに関しては、新たなセキュリティフレームワークとなるSASE(Secure Access Service Edge)への展開も含め、検討していきたい考えだ。「ネットワークを含めた一元管理が望ましいため、HPE GreenLake for Arubaの延長線上でSASEの管理もできるような環境が理想的です。今後のArubaに期待しています」と最後に語っていただいた。

    詳細はこちら

    一般的なメーカーやインテグレータのサポートの場合、仮にサービスチケットをあげても即時対応は難しい。HPE GreenLake for Arubaなら一桁も二桁も早いスピード感で問題解決に取り組めています
    株式会社一休, 管理本部, 社内情報システム部、部長、荒木 佐和子氏
  • お客様プロフィール

    株式会社一休は『一休.com 』のブランドで、ラグジュアリーなホテル・旅館、レストラン、スパの予約サイトを運営しています。常に「ユーザーファースト」の想いを大切にしながら、事業を通じて「こころに贅沢」な時間を世に増やすことを目指しています。
    • 業種・業態: サービス業
    • ロケーション: 東京都
    • 導入規模: 300名以上

    ユースケース

    ネットワークを丸ごとアウトソース、環境変化へ即応できる環境を整備
    最小限のリソースで高品位なネットワーク環境を実現するHPE GreenLake for Aruba

    課題

    • ネットワークの遅延など無線LAN環境の通信品質に課題
    • 既設のネットワーク機器が老朽化、ネットワーク全体の最適化が必要に
    • WANトポロジの変更など将来的な環境変化にも柔軟に対応したい

    効果

    • 工数を増やすことなく高品位なネットワーク環境を整備
    • サブスクリプションによりネットワーク更改のコストを平準化
    • インテグレータとは異なるスピード感のある対応でビジネス展開の加速を可能に

    宿泊予約やレストラン予約事業を展開している株式会社一休では、通信品質に課題のあった社内ネットワーク環境の改善を図るべく、ネットワーク運用にかかる負担を最小限におさえながら高品質な全社ネットワーク環境の整備を実現している。そこで採用されているのが、無線LAN環境やSD-WANなど幅広いネットワークキングソリューションをサブスクリプションで利用できるNetwork as a Service(NaaS)ソリューションとしてArubaが提供している「HPE GreenLake for Aruba」だ。

    無線LAN環境での品質に課題、ネットワーク全体の最適化を目指す

    1998年に創業し、上質な宿やレストランなどのWeb予約を通して「こころに贅沢」な時間を創出するための事業を展開している株式会社一休。「一休.com」ブランドにて、国内の厳選されたホテルや旅館、貸別荘といったワンランク上の旅行体験が得られる宿泊施設や記念日などに最適な厳選された上質なレストラン、ホテルや旅館・リゾートの贅沢なスパなど、日常では味わえない上質な時間づくりを演出するさまざまなサービスを展開。“ユーザーファースト”というカルチャーを念頭に、事業成長を加速させるためのさまざまな施策に取り組んでいる。

    そんな同社では、以前から全国の拠点に無線LAN環境を整備し、日常的な業務の基盤として活用してきたが、ネットワーク品質における課題が顕在化したと語るのは管理本部 社内情報システム部 部長 荒木 佐和子氏だ。「ネットワークの遅延や切断などが発生し、現場から改善要望が挙がっていました。前回更改時はAPを更新したものの、ネットワーク機器は既設のものを活用していたため、ネットワーク全体が最適な状態とは言えなかったのです。おりしも、テレワークなど新たな働き方への移行が進み、Web会議などリアルタイムアプリケーションの活用が広がったことで、ネットワークの遅延が業務に支障をきたす場面も出てきたのです」。そこで、通信品質の改善に向けて試行錯誤を続けてきたものの、一部のネットワーク機器がすでに保守切れを迎えているなど、改善に向けた施策が図りづらい状況が続いていた。業務基盤のクラウドサービス化が進んでいたこともあり、将来的には本社集中型のWANトポロジを変更していくことも念頭に、新たなネットワーク環境への刷新を計画することになったのだ。

    ネットワーク全体を集中管理できる基盤とサブスクリプションでのコスト平準化が魅力

    当初は、インテグレータにネットワーク最適化に向けた提案を依頼したという。「我々が課題と感じていた無線LANについて部分的な改善提案は確かにありましたが、ネットワーク全体を最適化するという視点が欠けており、それだけでは解決が難しい。そこで方針転換し、運用負担の軽減につなげながら、全社的に安定したネットワーク品質が確保できる環境を求めたのです」と荒木氏。

    新たなネットワーク環境を整備する際には、無線LANを含めたネットワーク機器全体が集中管理でき、特別な環境整備をせずともモニタリングできるような環境づくりを希望したという。「以前の環境でもネットワーク越しに設定変更などは可能でしたが、機器の状態把握や設定の統合的な管理は難しい状況でした。拠点ごとに個別最適化されていたものの、統合的に管理できている状況とは言えなかったのです」と荒木氏。

    また、これまで一部メーカー保守に加入していたが、迅速な対応が可能な体制とは言えなかった。「障害把握や変更対応などスピード感のある対応が可能な体制を望んでいましたし、内部的に技術的なノウハウを保有したいということもありました」。さらに、ネットワークの集中管理を行うためには、自前で機器を設置して運用せざるを得ないが、どうしても工数がとられてしまう。できれば自前で機器を設置せずとも、安定して運用できる環境が理想的だったという。

    そこで無線LAN環境からネットワーク全体を効率的に運用できる仕組みとして複数のソリューションを検討し、Arubaが提供するNaaSソリューション「HPE GreenLake for Aruba」に注目したという。「他社のソリューションでは、管理の面で機能が絞られているものもあれば、LANとWAN双方を安定的に稼働させるゲートウェイ部分などが十分でないものも。その点Arubaであれば、クラウド上に展開するAruba Centralにて集中管理できるだけでなく、350人規模の我々にとって十分採用できる価格帯だったのです」と荒木氏。

    当初は、サブスクリプションとして利用できるファイナンスサービスが日本国内で展開されていなかったが、検討を開始してからArubaのネットワーク機器を月額費用で活用できるNaaSソリューションが登場し、費用的に平準化できる点を高く評価。「更新のタイミングで大きな投資が必要なネットワーク機器だけに、数年おきに社内稟議を行うのは大変です。HPE GreenLake for Arubaであれば、機器更改も事前に織り込んで費用計上できますし、利用期間と一致した形でコストが平準化できる。我々にとって最適なものだと考えたのです」と荒木氏。

    従来よりも支出面で安価になるわけではないものの、内部工数を割くことなくネットワーク品質を高めることが可能になる。また、機器以外のサービス環境の整備を自前で行うことを考えると、過大な投資にはならないと判断。結果として、業務上不可欠なネットワーク環境として、ArubaのHPE GreenLake for Arubaを採用することになる。

    工数を増やさず高品位なネットワーク提供、レベルの異なる迅速な対応を高く評価

    現在は、HPE GreenLake for Arubaの契約形態の1つであるIntelligent Operations (Advanced)を契約し、全社員350名ほどのネットワーク基盤として全国7拠点に対してArubaソリューションを展開。ネットワーク構成は、クラウド上にあるAruba Centralを中心に、本社にはコアスイッチやフロアスイッチを設置、各拠点にはSD-Branch Gatewayを中心にスイッチやAPを展開しており、全ての拠点合わせて50台ほどのAPを展開。また、統合認証基盤のAruba ClearPassとMDMソリューションであるMicrosoft Intuneと連携させることで、モバイルデバイスの管理も行っている。

    さらに、現場にはAruba User Experience Insight(UXI)センサーを設置しユーザ視点でのネットワーク状況がいつでも把握できる環境も整備している。「慣れていない現場にトラブルシューティングをお願いしづらいのが正直なところです。UXIセンサーによって我々主導で自動的にテスト実行できるなど、現場に負担を強いることなく迅速にトラブルへの対処が可能になりました。現場から申告が来る前に対処できるなど、非常に役立っています」と荒木氏は高く評価する。

    日々の運用については、Aruba NOC(Aruba Network Operation Center)が24時間365日のネットワーク監視を行っており、ネットワークの状況はNaaSダッシュボードからいつでも確認可能だ。また、カスタマーサクセスマネージャが参加する週1回のミーティングにて運用状況の共有から構成変更の認識のすり合わせなどを実施し、Web会議での打ち合わせやメールを含めた連絡も含め、あたかも社内の情報システム部門のように緊密な運用体制が敷かれている。「課題が発生した時は、カスタマーサクセスマネージャを中心にスイッチや無線LAN、NOCチームなどの組織をうまく調整し、迅速な解決に向けて支援いただけています」と荒木氏。また、導入時にはArubaハイタッチ・サービスを活用して電波調査を行い、最適な無線LAN環境の設計に役立てるなど、Arubaが提供するさまざまなサービスをフル活用している。

    HPE GreenLake for Arubaを活用することで、運用負荷を下げながらも現場から寄せられていたネットワークの品質改善の期待に応えることができている。「これまで手が回らなかった部分をしっかりサポートいただき、我々の工数を増やすことなくネットワークの品質向上が実現できました。高品位なネットワークの提供だけでなく、その状況を維持できる環境が整ったのは大きい」と荒木氏。これまで障害発生時にメーカーに依頼をしても即時対応は難しい状況だったが、レベルの異なる迅速さで問題解決に取り組めている状況にあるという。ネットワークの運用管理にかかるリソースを最小限にできたことで、社内向けのサービスにリソースを振り分けることができるようになるなど、新たな付加価値づくりに注力できる体制が整備できた点も見逃せない。

    機器調達の面では、Arubaから直接調達したもの以外のAruba製品もHPE GreenLake for Aruba内のサポート範囲に含まれており、同社の事情を勘案したうえでサービス設計が可能だったことも評価の1つに挙げている。「半導体不足の影響もあって一部のAruba機器を別のベンダーから調達しましたが、その領域も踏まえてサービスとして支援いただけています」。

    なお、スピード感のある対応で成長を続けてきた同社だけに、わずか3か月という短期間のうちにGoToトラベル関連でコールセンター設置が求められたことがあったが、検証機の貸与も含め同社のビジネスに寄り添ったArubaの手厚い支援に感謝していると荒木氏は力説する。「自社の成長スピードに対応できるよう、情報システム部門に対するスピード感の要求も高い。Arubaのサービスが一体感を持ってネットワーク全体を支えてくれており、ビジネスの成長にArubaが大きく貢献しています」。

    ローカルブレイクアウトを含めたWANの見直しやAruba ESPのさらなる活用に期待

    今後については、業務基盤を展開するAWSを中心に、拠点から直接アクセスするローカルブレイクアウトの環境も視野に入れながらWAN環境の見直しを進めていく計画で、トラフィックを柔軟に制御できるArubaのSD-WAN環境をうまく生かしていきたいという。また、新たな時代に対応するためのアーキテクチャとしてのAruba ESP(Edge Services Platform)においても、AIのテクノロジーを活用してネットワークの課題を解決するAIOpsやゼロトラストベースのセキュリティ環境を実現するZero Trust Securityなど、次世代のネットワークづくりに向けて活用できるものは、前向きに検討を進めていきたいと意欲的だ。

    なかでもセキュリティに関しては、新たなセキュリティフレームワークとなるSASE(Secure Access Service Edge)への展開も含め、検討していきたい考えだ。「ネットワークを含めた一元管理が望ましいため、HPE GreenLake for Arubaの延長線上でSASEの管理もできるような環境が理想的です。今後のArubaに期待しています」と最後に語っていただいた。

    一般的なメーカーやインテグレータのサポートの場合、仮にサービスチケットをあげても即時対応は難しい。HPE GreenLake for Arubaなら一桁も二桁も早いスピード感で問題解決に取り組めています
    株式会社一休, 管理本部, 社内情報システム部、部長、荒木 佐和子氏