英国の非営利医療提供組織、信頼性が高く、レジリエントな SD-WAN を導入し、ネットワーク・パフォーマンスを大幅に向上

業界をリードする非営利医療提供組織である Nuffield Health は、従来の MPLS WAN のネットワーク・パフォーマンスに影響を及ぼす課題を抱えていました。クラウド・ファースト IT 戦略の導入を検討していた同社は、SD-WAN に注目しました。

Nuffield Health で IT オペレーション責任者を務めるダン・モーガン氏は、こう述べています。「英国全土に拠点を置く非営利医療組織として、スタッフはデータに不可欠なアプリケーションを頼りに、患者さんとお客様のケアをしています。私たちは、ネットワーク・パフォーマンスを向上させて、「クラウド・ファースト」の IT 戦略をセキュアにサポートしてくれる信頼性の高い WAN ソリューションを求めていました。」

アプリケーション主導型のポリシーによるトラフィックのルーティング

英国全土の 260 以上の拠点に 2 つのデータセンターを有し、約 2 万人のユーザーを抱える組織である Nuffield Health は、従来の MPLS WAN でユーザーと業務に不可欠なクラウドベースのアプリケーションとの接続に課題がありました。その中には、電子医療記録用の TrakCare や Office365 のような Software-as-a-Service (SaaS) アプリケーション、Microsoft Azure のような Infrastructure-as-a-Service (IaaS) 環境などがありました。

Nuffield Health は WAN の使用状況を見直し、すでに WAN トラフィックの 60% 以上が 2 か所のデータセンターではなくインターネットにバックホールされていて、これが悪影響を及ぼしていることが分かりました。

そこで Nuffield Health は、パートナーであるテクノロジー・ソリューションの先進プロバイダー Ampito を通じて Aruba (旧 Silver Peak) に注目しました。パフォーマンスを低下させることなく、アプリケーション主導型のポリシーに基づいて WAN トラフィックをインターネットでインテリジェントかつセキュアにルーティングする WAN エッジ・アーキテクチャです。

ハイパフォーマンスとクラウドセキュリティの提供

Nuffield Health は、Aruba EdgeConnect SD-WAN エッジ・プラットフォームを選択しました。その高いパフォーマンスと良心的なコストだけでなく、zScaler や Palo Alto Networks ファイアウォールシームレスなサービス・チェイニングもサポートでき、SaaS アプリケーションのパフォーマンス向上やブランチの安全性確保にもつながるからです。

EdgeConnect プラットフォームに搭載された Aruba Orchestrator 管理コンソールとゼロタッチ・プロビジョニングで SD-WAN の導入が短期間で行えます。実際に、同社はわずか 4 か月で 189 か所の拠点に SD-WAN を設置しました。平均で週 15 拠点、ピーク時は週 27 拠点のペースで接続しました。

また、Nuffield Health はオプションで Aruba Boost WAN 最適化パフォーマンスパックも導入しました。このパックは EdgeConnect プラットフォームに統合されていて、アプリケーションのパフォーマンスが低下している拠点に使用できます。

業務に不可欠なネットワーク・インテリジェンス

Aruba SD-WAN の導入により、Nuffield Health は拠点でデュアルインターネットリンクを実行できるようになり、一部の拠点ではファイバーインターネットサービスが提供されるまで 4G LTE で接続できるようになっています。こちらの会社は WAN トラフィックの最大 75% 削減、帯域幅が 4～6 倍増を実現しました。

現在、Nuffield Health のユーザーは、クラウド経由で業務に不可欠な SaaS と IaaS のアプリケーションにアクセスでき、ネットワークのパフォーマンスへの影響はありません。

「ネットワークが改善されて満足していますし、展開のスピードも速くてとても助かりました」とモーガン氏は次のように結論付けています。「これで、当社のネットワークに可視性とコントロールが備わり、SaaS と IaaS の使用状況を把握できるようになりました。このレベルのクラウド・インテリジェンスは、最新の医療技術を導入し続けている私たちの組織に不可欠です。」